特に初心者の人は、株の始め方がわからないかと思います。また、少し株を勉強した人でも、「自分にはどのような投資が合っているのか?」と迷っている人も多いはずです。
株式投資には多くのメリットがある一方、少なからずデメリットも存在します。つまり、やり方を間違えてしまうと、儲けるどころか株で大きな損をして失敗してしまうかもしれません。
そうならないために、株の始め方や注意点を把握しておきたい人も多いはずです。
そこでこのページでは、株初心者のために「株のメリット・デメリット、初心者におすすめの投資法、株の始め方や注意点、選ぶべきネット証券」をお伝えします。
目次
株式投資のメリット
株を始めるメリットは、大きく3つあります。
1.株価の値上がり益(キャピタルゲイン)が得られる
株式投資で利益を得る主な方法として、株価の値上がり益があります。株価の値上がり益のことを、専門用語でキャピタルゲインと呼んだりします。
例えば、30万円の株式を買付け、3ヶ月後に33万円で売却をすれば、3万円のキャピタルゲインを得ることができます。
ここで、日本の法律では、キャピタルゲインに対して約20%の課税がされますので、実際にはその分を差し引いた金額が手元にくることになります。
このように、株式投資で利益を得る代表的な方法として、株価の値上がり益があります。株で利益を得る場合、このキャピタルゲインが大きな収益源となります。
2.配当金(インカムゲイン)が得られる
会社の株を一定期間保有していると、配当金として、稼いだ利益の一部をもらうことができます。
この配当金は、3月に株を保有しているともらえることが多いです。
なぜなら、3月に決算を迎える会社が多く、このときに株主に利益の一部を配当金として還元するためです。また、9月に中間配当として、配当金を出す企業もあります。
具体的には、日本企業の配当利回りは2~3%前後になることが多いですので、年間で2~3%前後の投資リターンも期待できるのです。
ここで、配当金を出す月は、企業によって異なりますので時期の確認が必要です。
3.お金についての勉強ができる
株式投資を始めることで、お金について勉強ができると考えています。
正直、「お金の問題」は、一生付きまとうことです。とても重要なことなのですが、日本の学校教育では、「お金の勉強」をする機会がありません。
管理人は、幸運にも大学と大学院でファイナンスや投資理論を学ぶ機会があったため、少しは金融や投資について理解することができました。
しかし、実際に株式投資を始めるまでは知らないことも多く、株主になってから新しく気づいたことも多いのです。
株式投資のデメリット
株を始めるデメリットは、大きく2つあります。
1.株価の値下がり損(キャピタルロス)を被る
キャピタルゲインの反対で、株価が値下がりしたときには、キャピタルロスを被ります。株で失敗する大きな理由は、このキャピタルロスを被ることだと言えます。
つまり、大儲けしようと考えて大金を投資してしまうと、その分、大損するリスクも高くなってしまうのです。
逆に、投資金額が小さければ、あまり儲けることはできないかもしれませんが、損をしてしまってもそこまで痛くはないと言えます。
このように考えると、特に株に不慣れな初心者は、大儲けしようとせず、少額から投資をする方がよいでしょう。
2.株式投資には、リスクがある
株式投資には、他にもリスクがあることを覚えておいてください。具体的のリスクは、次の3つが挙げられます。
①価格変動リスク
価格変動リスクとは、平たく言うと、株価が上下することです。
一般的に、株を買ったときより高い値がついて売れば、儲けることができます。しかし、同様に、株を買って株価が下がると、損をしてしまうのです。
このように、価格変動リスクは、株式投資で最もよく起きるリスクだと言えます。
②流動性リスク
流動性リスクとは、株を売りたい人と買いたい人のバランスが崩れ、自由に株を売買できなくなることです。
例えば、企業に不祥事があって、株を売りたい人が極端に多く、株を買いたい人が極端に少ないとき、取引が成立しないこともあります。
このような状況になると、株を買ったときよりずっと安い金額で株を売らなければならず、大きな損をしてしまうこともあります。
あまり起きることではありませんが、株式投資には、このような流動性リスクがあるのです。
③信用リスク
信用リスクとは、わかりやすく言うと、会社が倒産したときに持っていた株が無価値になる可能性です。
めったに起きることではありませんが、会社が経営破たんに追い込まれると、株価が1円とかになります。つまり、投資資金をすべて失うリスクもゼロではないのです。
このように、可能性はとても低いですが、株式投資には信用リスクもあるのです。
株(株式)とはなにか? 株の仕組みとは?
株のメリット・デメリットをお伝えしましたので、もう少し具体的な話に入っていきます。
株(株式)とは、資金調達をするために株式会社が発行するものです。株式を発行することで、企業は多くの株主から資金を集められ、事業に役立てることができます。
また、会社の株を買うことで、株主は、出したお金の比率に応じて会社の経営に関与することができます。
例えば、株主総会に参加をして、議案に対して賛成か反対かを伝えることができます。その他にも、株主は配当金がもらえたり、株主優待がもらえたりします。
初心者におすすめの投資方法は?
株をやるときに、初心者におすすめの投資方法を3つお伝えします。
1.身近な企業や10万円以下の少額で買える株、ミニ株(単元未満株)に投資する
初心者が株を始めるとき、どの株を買えば良いのかが分からない人も多いはずです。
このとき、よくわからない企業の株を買うのは、不安が多いかと思います。そこで、身近な企業や自分が知っている企業の株を買うことをおすすめします。
よく知っている企業の株であれば、多少の株価の変動があっても、慌てずに信じて投資を続けることができるからです。
また、特に初心者の方であれば、少額から株式投資を行うことをオススメします。
なぜなら、いきなり100万円するような株を買ってしまうと、損得の金額も大きくなってしまい、冷静な判断ができなくなってしまいがちです。
そのため、例えば、10万円以下で買える株を買って、少しずつ株の経験を積むのが良いかと思います。
ここで、証券会社によっては、ミニ株(単元未満株)を買える所もあります。
ミニ株とは、単元株より少ない単位で買える株のことで、1万円から投資をすることができます。
例えば、100株(単元株)で70万円する株を、1株(ミニ株)を7千円で買えたりするので、投資の練習には良いかと思います。
ミニ株(単元未満株)についての詳細は、「ミニ株(単元未満株)の始め方! 初心者の少額投資のやり方や注意点は?」にまとめていますので、良ければ参考にしてください。
このように、身近な企業の株を買ったり、少額投資から始めたりして、少しずつ株式投資に慣れていきましょう。
2.株主優待がもらえる企業に投資する
株主優待とは、条件を満たした株主に対して、企業が感謝の意味を込めてモノやサービス券を贈ることを言います。
株主優待には、自社商品の詰め合わせ、割引きチケット、食事券、お米、金券(クオカード、商品券、図書カードなど)などがあり、企業によって優待内容が異なります。
ここで、株主優待はすべての企業が実施しているわけではありませんが、個人投資家に人気があるため、多くの企業が優待を出すようにしています。
管理人も、株主優待を楽しみに株式投資をしています。
株主優待について興味がある場合、当サイト内の「株初心者でも簡単! 株主優待生活のおすすめ」に詳しく書いていますので、良ければ参考にしてください。
3.IPO(新規公開株)に投資する
IPO投資とは、証券会社からIPO(新規公開株)を抽選で取得して、初値がついたらすぐに売ることです。
IPO投資は、年間勝率が8割、1回の取引で平均収益10万円を超えることも多く、低リスク・高リターンの投資です。
実際に管理人も、2017年の1年間だけで、29万円近くの利益(税引き前)を得ています!
IPO投資についての詳細は、グループサイト「株初心者でも簡単! IPO(新規公開株)投資のやり方を解説!」にて、初心者向けに記事をまとめていますので、良ければ参考にしてください。
初心者は、どうやって株を始めれば良いのか?
「どうやって株を始めれば良いのか?」の具体的な手順についてお伝えします。
株を始める手順は、大きく4つあります。
1.証券口座の開設
2.株の情報収集
3.株を買う
4.株を売る
以下、順番に見ていきましょう。
1.証券口座の開設
株を売買するためには、証券会社を通す必要があります。そのため、株をやるためには、まず証券口座の開設が必要です。
証券口座を開設するときに必要な書類は、マイナンバーの通知カードや本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)です。
もしくは、顔写真付きのマイナンバーカードを作ってしまえば、他の身分証明書やマイナンバー通知カードのコピーはいりません。
また、証券口座は、公式サイトからネットで申し込むのが早くて簡単です。
以下、証券口座を開設するときに出てくる疑問についてお答えします。
学生でも証券口座を開設できるのか?
20歳以上であれば、学生でも証券口座を開設することができます。
一方、20歳未満の学生の場合、「未成年口座」であれば、証券口座の開設が可能です。
ただし、未成年口座では、親が証券口座を開設している必要があったり、口座開設時の書類が余分に必要だったり、株の取引も制限されたりします。
主婦や学生が株で儲けると確定申告が必要なのか? 家族の扶養から外れない方法は?
株を始めるときに、税金面で心配な人もいるかと思います。
結論から言うと、証券口座を開設するときに、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択しておけば大丈夫です。
そうすれば、確定申告の必要はありませんし、株でいくら稼いでも家族の扶養から外れることもありません。
なぜなら、「特定口座(源泉徴収あり)」にしておくと、株で得た利益に対しての納税を、証券会社が代わりに行ってくれるからです。
つまり、株で儲けた場合、約20%の税金を引いた後の利益を手にすることになります。
もし、「特定口座(源泉徴収あり)」以外の選択をしてしまうと、株の利益が一定額を超えると確定申告が必要になり、家族の扶養からも外れてしまいますので注意が必要です。
スマホからも証券口座を開設したり、株の取引ができるのか?
すべての証券会社ではありませんが、最近ではスマホからでも証券口座を開設したり株の取引ができます。
特に、ユーザーの多いネット証券では、スマホからの株取引のしやすさにも力を入れています。
具体的には、株取引専用のアプリを開発していて、どこでも株の取引ができるようになっています。
どのような基準で証券会社を選べば良いのか?
ネット証券選びでは、「株の売買手数料」、「取引ツール・投資情報」、「投資商品」の3つを考えましょう。
つまり、取引手数料が安く、投資情報やツールが充実していて、投資できる商品が多い証券会社を選ぶと、投資に有利です。
そうは言っても、どこのネット証券が、総合的に良いのかが分からない人も多いと思います。
当サイト内の「ネット証券を徹底比較! 株初心者におすすめ証券会社をランキング!」では、初心者におすすめの証券会社をまとめています。
管理人が10社以上のネット証券を実際に使ってみて、各社をランキングしていますので、良ければ参考にしてください。
2.株の情報収集
株を買う前に、日々のニュースや専門誌(会社四季報など)を読んで、情報取集が必要だと考える人も多いかと思います。
なぜなら、株は、情報によって日々変わっていくからです。例えば、業界や会社にとって良いニュースが出れば株価が上がることが多く、逆もまたあります。
ここで、おすすめの投資情報の入手方法ですが、証券会社を利用するのが良いかと思います。
例えば、上の画像は、株取引に役立つSBI証券の無料レポートです。特集レポートや業界別の分析レポートを無料で見ることができます。
また、投資情報は、ログイン内ページやメール配信で無料で受け取ることができますので、私も日々参考にしています。
3.株を買う
投資の情報収取が終わったら、証券口座に入金をして、実際に株を買ってみましょう。証券口座の入金は、ネット銀行を使うと早くて便利です。
ここで、株を買うのに必要な資金ですが、30万円ほどあれば多くの株を買うことができます。もちろん、10万円以下で買える株やミニ株もありますので、少額から投資を始めることもできます。
初心者であれば、身近な株や少額で買える株を買って、投資の練習をしておきましょう。
ここで注意点ですが、株式投資では、儲かることもありますが損をすることもあります。そのため、日々の生活で使う資金を使って投資をすべきではなく、余剰資金で株を行うべきです。
そうでないと、株で儲かったときは良いですが、損をしたときに生活が苦しくなってしまいますから。
4.株を売る
株を買うのと同じように、株を売るタイミングを考えることも重要です。
なぜなら、株式投資をしていると、自分が予想したとおりに株価が動かないこともあるからです。
例えば、予想より株価が上がったときに、欲が出てしまって株を売らないと、売り時を逃してしまいがちです。利益を確保するためにも、株は売るタイミングが重要です。
逆に、株価が下がっていったときに、早めに「損切り」をしないと、どんどん損失額が大きくなってしまいます。
損切とは、最小限の損にするために、値下がりしている株価を売ってしまうことです。
このように、株式投資で失敗しないために、株を売るタイミングを事前に決めておきましょう。
自分に合った投資を選ぼう! あなたにおすすめの投資は?
株をする上で重要なのは、自分に合った投資をすることです。
なぜなら、人によって使える時間やお金が異なるので、強みを活かした投資方法も変わってくるからです。そうは言っても、自分がどの投資をするべきかを悩む人も多いと思います。
そこで、社会人、学生、主婦、無職のタイプ別におすすめの投資をお伝えします。もちろん、投資に慣れてきたら、いろいろチャレンジしてみるのもアリかと思います。
社会人におすすめの投資
社会人であれば、ある程度まとまったお金があるので、いろいろな投資ができるかと思います。
一方、日々の仕事で忙しいので、投資する分野を絞った方が良いでしょう。
例えば、自分の詳しい分野(会社)への投資は、他者に比べて強みとなるはずです。
また、資金量の多さを活かして、日々の株価をチェックしなくていい「IPO投資」もおすすめできます。
IPO投資についての詳細は、グループサイト「株初心者でも簡単! IPO(新規公開株)投資のやり方を解説!」にて、初心者向けに記事をまとめていますので、良ければ参考にしてください。
学生におすすめの投資
学生の場合、投資に使える資金が少ない人も多いと思います。
そのため、アルバイトなどで得たお金を使って、ミニ株や少額投資から始めましょう。
株を始めると、新聞や経済紙を読むようになりますので、実生活でも勉強になることが多いです。私も、学生時代に株を始めたのですが、就活では情報面で有利になりました。
なぜなら、日頃から新聞などを読んでいるので、他の就活生より業界や会社について詳しいからです。
私は、採用面接で「最近気になるニュースはなんですか?」と不意に聞かれたときに、株をやってたおかげで、業界に関連したニュースをすぐに答えることができました。
このように、資金の少ない学生であっても、株を始めるメリットが大きいと言えます。
主婦におすすめの投資
主婦におすすめの投資は、株主優待を得る投資です。
なぜなら、株主優待には、自社商品の詰め合わせ、割引きチケット、食事券、お米、金券(クオカード、商品券、図書カードなど)などがあり、家族で利用することができるからです。
株主優待を得るチャンスは毎月ありますので、家事や育児の合間に、どのような株を買うのかを考えるのも楽しいかと思います。
株主優待については、当サイト内の「株初心者でも簡単! 株主優待生活のおすすめ」に詳しく書いていますので、良ければ参考にしてください。
まとめ
このページでは、株初心者のために「株のメリット・デメリット、初心者におすすめの投資法、株の始め方や注意点、選ぶべきネット証券」をお伝えしました。
もう一度おさらいとしますと、以下のとおりです。
株式投資のメリット
1.株価の値上がり益(キャピタルゲイン)が得られる
2.配当金(インカムゲイン)が得られる
3.お金についての勉強ができる
株式投資のデメリット
1.株価の値下がり損(キャピタルロス)を被る
2.株式投資には、リスクがある
初心者におすすめの投資方法は?
1.身近な企業や10万円以下の少額で買える株、ミニ株(単元未満株)に投資する
2.株主優待がもらえる企業に投資する
3.IPO(新規公開株)に投資する
初心者が株を始めるには、証券口座の開設が必要
特に初心者は、自分に合った投資を選ぶことが重要
昨今、「人生100年時代」だと言われ、資産運用の重要性が高まっているかと思います。
しかし、あまり先のことを言われても、ピンと来ない人も多いはずです。管理人も、何十年先のことは、よくわからずに想像もつきません。
そのため、管理人は、いまできることから始め、資産運用も少しずつやっていけば良いと思っています。
一歩ずつできることから始めていきましょう。まずは、証券口座を開設することが資産運用のスタートです。